実際に宇宙へ打ち上がった人工衛星は、そばに行って直接触ったり、見たりすることは当然できません。そのため地上から行う人工衛星運用、遠隔操作等の技術は必要不可欠となります。これらの技術を使う人は、宇宙から下りてくるデータを基にして運用を行うため、ある一定上のスキルや経験が必要となります。
さらに、人工衛星の運用室では様々な情報が錯綜し、その情報は適宜変化する状況にあるため、運用者は素早く臨機応変な対応をしなくてはいけません。そのため、運用に用いる運用システムは人が使いやすいものが望ましいのです。そうでないと、運用者の負担の増大や、ヒューマンエラーなどを引き起こしてしまい、重大なミスへ繋がる可能性があります。
これは人工衛星に限った話ではなく、我々が身近なに接しているPCや家電からも同じことが言えます。見やすい、使いやすいWEBページやテレビのリモコンボタンなどなど、「人の使いやすさ」という観点は日々研究されています。
木村研究室では、ヒューマンインターフェースという学問から、人間が使いやすい人工衛星の運用システムのノウハウの取得、構築を目指し、研究を行っています。これにより経験を積んだ熟練した人だけではなく、初心者の人でも簡単に使いこなせるシステムも実現できます。
具体的には、使う環境を模擬、シミュレーションした中で人を相手に様々なタスクを与え、実験を行うことで、人の生理的な反応や傾向を得ることができます。また、実際に打ち上がっている人工衛星の運用システムを使用し、反応を見たりもします。
人間の反応見るために、写真のようなアイマークレコーダーという帽子型の装置を用いています。この装置により、人間がどこを見ているのか等の視線の計測を可能にしています。
電気科としては珍しい研究ですが、人が物やシステムを利用するためには必要不可欠な学問なのです。
実験の様子
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